2012年 04月 24日
【Hate Story】 |

監督:ヴィヴェーク・アグニホートリ Vivek Agnihotri 出演:パーオリー・ダーム、グルシャン・デーヴァイヤ、ニキル・ドゥヴィデヴィ
トレイラー
ストーリー
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ジャーナリストのカーヴヤ(パーオリー・ダーム)は友人でカメラマンのヴィッキー(ニキル・ドゥヴィデヴィ)とともに、あるセメント会社の幹部による賄賂の受け渡し現場の隠し撮りに成功する。隠し撮り写真は大々的に報道され、その会社は大きな打撃を受ける。成功を喜ぶカーヴヤに、その会社の若き社長シッダールタ(グルシャン・デーヴァイヤ)から会いたいと連絡が来て、シッダールタはカーヴヤに破格の待遇で自社の仕事のオファーをしてきた。迷いながらもカーヴヤはその仕事を受けることにする。
シッダールタとのビジネス出張のおり、カーヴヤやシッダールタと関係を持つ。その翌日会社に行くと、IDが受け付けられない。そう、すべてはシッダールタの復讐だった。会社を放り出されたカーヴヤ。悪いことにカーヴヤはシッダールタの子を宿していた。そのことをシッダールタに告げると、シッダールタは人を使ってカーヴヤを誘拐し、農村にあるヤミ診療所で強制的に堕胎手術を施した。カーヴヤは生死の境をさまよう。
ようやく回復したカーヴヤはシッダールタへの復讐を誓う。心配するヴィッキーをよそに、カーヴヤは有名コールガールに教えを乞いにいく。女であることを武器にシッダールタのビジネス帝国を潰す戦いを始めるのだった。
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ベンガル映画(フランスとの合作らしいですが)の【Chatrak】(2011)のヌードシーンが騒動を引き起こして話題になった女優パーオリー・ダームのヒンディー映画デビュー作。ヴィクラム・バットが制作・脚本を担当しています。なんでも、初の本格的エロティック・スリラーとの触れ込みでした。
【Hate Story】、おそろしくつまらない作品でした。つまらなかった作品はさっと素通りして先に進むのがいいとは思いますが、あまりに「つまらない映画を作る公式」に則った作品なので、ちょっと寄り道。
【Hate Story】、そもそもエロしか売りがありません。しかし、エロ映画にしたところで、エロ単体で(つまり脱ぐだけで)エロになるほど甘くはありません。ストーリーが月並みまたはめちゃめちゃではエロにすらならないのです。「女であることを武器に」(書いててイヤになってきた)復讐なんて平凡すぎます。また、もし色仕掛けが有効なら、ある意味最終兵器。絶対に破られない鎧を着たヒーローと同じで、ちっとも面白くありません。
カーヴヤがシッダールタの腹心の1人にゴルフ場で声をかける場面。アニーズ・バズミー監督のコメディだって、こんなやり方はしないだろうというバカバカしさ。それにホイホイついていく男もひどく、つい笑ってしまいました。「もしかすると、最初からギャグ映画として観るべきだった?」とも思いました。
誘拐されて堕胎手術をされ、命を落としそうになるわけで、主人公はひどい目に遭ったのは確かなのですが、それにしては手段を選ばず復讐しなければならないという主人公の情念のようなものは伝わってきません。また、復讐の手段として、色仕掛けでつかんだ情報をもとに相手の会社に情報戦を仕掛けるわけですが、スリラーに必要な設定の緻密さは全くありません。
そして、肝心のパーオリー。少なくともこの作品では、エロでもセクシーでもありませんでした。どちらかといえば、昼メロかコメディ。
パーオリー・ダーム 復讐を誓うカーヴヤ役

ベンガル映画ではいろいろと出演していたようなので、下手な女優さんではないのかもしれませんが、まったく輝いていませんでした。ヒンディー映画に進出するにしても、こんなエロ女優扱いでは意味ないです(しかも、おそらく失敗)。次、もし脱がないなら見てもいいですが、ヒンディーでの次はない可能性が大。
グルシャン・デーヴァイヤ 大会社の若社長シッダールタ役

若くして大会社を引き継ぐが肥大したエゴで、自分を侮辱した者に極度の恨みを抱く。だが、会長になっている父親には全く頭が上がらず、父の前だとどもりが出る。要は変質者のボンボン。グルシャン・デーヴァイヤは【Shaitan】(2011)や【That Girl Yellow Boots】(2011)など、アヌラーグ・カシュヤプ絡みの作品に出演しています。演技は悪くないですが、そもそもこのシッダールタ役はキャラがヘンだし、この手の役は他にもできる人が多そうなので、今回だけでは評価できず。
ニキル・ドゥヴィデヴィ カーヴヤを見守るヴィッキー役

【My Name is Anthony Gonsalves】(2008) で、シャールクが認める大物としてデビューしたものの、その後ブレイクせず。【Raavan】(2010)で刑事ヴィクラムの部下(神話ではラクシュマン)役をやったり、【Shor in the City】(2011)に出たり、細々とやっている感じ。もっとも私は好きなので、応援はしているのですが。今回は変わっているカーヴヤを心配しながら見守る役ですが、基本的に必要ない役。もっと役割を大きくしたら(たとえば語り部にするとか)、作品も良くなったかもしれません。
もしかすると、タイトルどおり、観る人を退屈させ、嫌な気にさせる作品なのでしょうか?するとその策略にハマったあ。
【Hate Story】
脱ぐなら(なんでも)見たいという人(いないか)、最初から最後まで突っ込み所満載のギャグ映画として観きれる自信がある人、お勧めです。


by madanaibolly
| 2012-04-24 21:37
| レビュー

