2008年 12月 21日
【Rab Ne Bana Di Jodi】(再) |

【Rab Ne Bana Di Jodi】またまた観てきました。映画館で複数回観る映画はずいぶん久しぶり。本来はこれがボリ映画の観かたで、かの【Hum Apke Hai Kaun】を100回だか200回だか観たファンがいたことが語り草になってます。最近はインドでも映画高くなりましたから、100回も観るにはそれなりのお金がないと。
やはり2回目観ると、1回目では気づかなかったような細かいところがよくわかって、なかなか面白かったです。また、単に筋を追うのでいっぱいの1回目に比べて、背景にあるものなどについて余裕をもって考えることができるようになりました。
2回目観ながら一番考えたのは、この映画の宗教と恋愛の関係。タイトルでもある「神が作りたもうたカップル」はまあ分かりますね。神様が恋愛のストーリーを書いているというのも分かります。問題は映画中に何度も出てくる「私はあなたの中に神を見た」というところ。これによってストーリーがどんでん返し的に展開していきますが、日本人にはいまひとつピンと来ないかもしれません。
ところがインドの宗教と恋愛感情というの切っても切れない関係にあります。ヒンドゥー教では「男女間の恋愛のごとく神を愛する」という思想が民間信仰の中に強くあるし、インドのイスラム教も、日本人のイメージにあるアラブのイスラム教とはだいぶ違った、神秘思想的なスーフィーの影響が色濃いイスラム教で、やはり神への愛を恋愛に重ねる傾向があります。さすがに現代はインドでも映画で正面から「宗教~~~」というわけにはいきませんが、「あなたの中に神を見た」というのもやはりインド人には受け入れ易いのかなあと想像してしまいました。
ところでこの映画での「神」とは?ボリウッドの優等生ヤッシュラージ・フィルムはこのへんには十分気を使ってます。主人公スーリーはシーク教徒でアムリトサルの黄金寺院にお参りしてますが、ボリウッドでは神をもっと一般化する必要があります。変身したラージとターニーが一日デートする挿入歌「Tujh Mein Rab Dikhta Hai」(私はあなたの中に神を見た)では、ヒンドゥー教の寺院(お祠ですが)、イスラムのダルガー(聖者廟)、キリスト教の教会とそれぞれちゃんと訪問してます。「信仰に関わらず、あなたにとっての神」なんですね。なかなか大変です。
「Tujh Mein Rab Dikhta Hai」
新人女優を見るのが好きな私としては(誤解しないでくださいね~)、やはりアヌシュカに注目してみました。バンガロールの出身だそうです。ディーピカのような明らかな美人というわけではないし(もちろんボリレベルでの話ですが)、ソナムのように女優としての才能があふれているという感じではないです。親しみやすいごく普通の子の感じです。でも、ちょっと応援してみたいような気がしませんか?
おまけ
1.この映画だけに限ったことではないけれど、オフィシャル・ウェブサイト、重すぎ!インドのネット環境でこれをまともに見られる人はどれくらいいるのだろう?
2. ラージがアムリトサル市内の電力供給をコントロールして巨大な「I Love You」を描くシーン。消された地域の人にとっては突然の停電。普段の被害者としては、たまらんなあ(笑)。



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by madanaibolly
| 2008-12-21 04:22
| 過去のレビュー(再録分)
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Comments(2)

いつも楽しく読ませていただいておりますm(_ _)m
こちらの映画、オッサンシャールクが気になって仕方なく、
インターネットで字幕入りDVDを購入してしまいました!
到着が楽しみすぎて、ポポッポーさんのページにある予告を何度も見ています!
ヒンディー語が読めないので、こうやって紹介していただけるのがすごくありがたいです。
これからもよろしくお願いいたします。
こちらの映画、オッサンシャールクが気になって仕方なく、
インターネットで字幕入りDVDを購入してしまいました!
到着が楽しみすぎて、ポポッポーさんのページにある予告を何度も見ています!
ヒンディー語が読めないので、こうやって紹介していただけるのがすごくありがたいです。
これからもよろしくお願いいたします。
hrtykさま 観て損はない作品だと思います。ところで、オッサンシャールクは、日本のファンの間でも「電車男か?」とか「ダサい」とかいろいろ感想がありました。でも、本当はどうなのか、作品を観るとわかります。観たら感想を聞かせていただけるとうれしいです。