2008年 12月 30日
旧作探訪 《An Evening in Paris》(1967) |

《An Evening in Paris》(1967)をDVD鑑賞。といってもすでにテレビで何度か観ているんですが。
監督:シャクティ・サマンタ Shakti Samantha. 出演:シャンミー・カプール Shammi Kapoor、シャルミラー・タゴール、プラン。
ストーリー
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インドでの恋に疲れた金持ちの令嬢ディーパ(シャルミラー・タゴール)は新天地を求めてパリに向かい、そこでパリに住むインド人のシャム(シャンミー・カプール)と出会い、恋に落ちる。いっぽう、ディーパの財産を狙う男(プラーン)は、ディーパの誘拐事件が持ち上がったのを機に一計を案じる。すなわち、誘拐されたディーパを彼女と生き写しのカジノバーの踊り子スージー(本名ルーパ、シャルミラの2役)とすり替え、自分との結婚を偽装し、財産を相続しようというのだ。はたしてシャムはディーパを取り戻せるか?
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なぜこんな古い映画を観始めたかというと、【Rab Ne Bana Di Jodi】の「PHIR MILENGE CHALTE CHALTE」ですっかり「原色」づいてしまったため。プリティ=シャルミラーのシーンです。
ところで、なんで昔の映画は「原色」なんでしょう?おぼろげな知識はあったのですが、この際ちゃんと調べてみました。1950年代終わりころまでのカラー映画は「テクニカラー」という技術が使われていました。簡単にいうと、被写体の色を3原色に分解して、それを重ねてカラーに見せるという方法。日本では「総天然色」なんて言われてました。「風と共に去りぬ」「オズの魔法使い」「十戒」なんかが有名。これは微妙な色合いを出すのが難しいため、原色っぽくなってしまうんですね。
これに変わって1950年代終わりころから現れて、テクニカラーを駆逐してしまったのが、イーストマン・カラー。これはいわゆるカラーフィルムです。シャルミラの映画はこのイーストマン・カラー。初期のカラーフィルムは色褪せがひどいのが欠点で、時間がたつと色褪せて微妙な色合いが失われてしまい、テクニカラーとは逆の理由で「原色」になってしまうわけです。
《An Evening in Paris》(1967)はシャンミー・カプール、シャルミラー・タゴールの共演。2人とも「PHIR MILENGE CHALTE CHALTE」に登場してますが、相手が異なりますね。
ストーリーは昔の映画らしく、えらくゆる~いです。ゆる~いですが、なかなか面白いんです。
今ではボリウッドもパリのロケなど当たり前ですが(最近だと【Jhoom Barabar Jhoom】)、1967年という時代を考えると新鮮です。しかもこの映画、パリを縦横無尽どころか、スイスやベイルート(当時は中東のパリ)、ナイアガラの滝まで行ってます。カラン・ジョーハルも真っ青ですね。
この映画はまさにシャルミラ・タゴールのファッション・ショーといった感じです。サリー、ドレス、スキーウェア、水着まで次々と出てきます。また、スージーとして踊り子衣装まで披露してます。しかし、一番インパクトがあるのはサリーでパリを闊歩するシャルミラです。当時、サリー姿はかなり目立ったでしょうが、それでも堂々として様になってしまうのはやはり貫禄でしょうか。
「Raat Ke Humsafar」 夜のパリが舞台 シャルミラーはディーパ役のほう
この映画を観る人(いるのかなあ)にぜひ注目してもらいたいのは、ナイアガラの滝を舞台にしたクライマックス・シーン。格闘シーンなども効果音を一切消して、俳優の動きや表情だけで構成するというヒッチコックばりの(というか、明らかにヒッチコックの影響)シーンです。こういうシーンに、シャミ・カプール、めちゃめちゃ似合ってます。彼はヒッチコックの映画に出ても良かったですね。
ディーパの財産を狙うシェカール役はプラン。この人、【Don】ではJasjit役、新【Don】ではアルジュン・ランパルがやった役で出ています。
「Zuby Zuby」 シャルミラー、こちらはスージー役のほう
「Aasman Se Aaya」 シャルミラー、こちらはディーパのほう
私はシャルミラーの娘のソーハーちゃんのファンですが、こういった映画を観るとお母様のシャルミラー、やっぱりすごいと思いました。ソーハーちゃんにはディーパ役はできてもスージー役はできないだろうなあ。
《An Evening in Paris》
レトロでオシャレなフレンチ・ボリウッドを楽しみたい人。シャルミラとソーハーの母娘を比べてみたい人(シャルミラーとサイフを比べても仕方なし)、シャルミラーと「PHIR MILENGE CHALTE CHALTE」のプリティーを比べてみたい人。おすすめです。
今年はこれで最後かな。皆様、よいお年を。どこかへ出かけられる方、お気をつけて。



シャルミラー・タゴール。当時としては珍しい水着姿

レトロ・ポスター
by madanaibolly
| 2008-12-30 02:26
| 旧作探訪

